最高のパフォーマンスを引き出す『プロデュース・マネジメント』~人を管理することがマネジメントではない~
今回は、マネジメントとは何であり、更にその中枢となる人材マネジメントの極意について自分の考え方を述べたいと思います。
マネジメントというと、『経営管理』という訳語からして、「人を管理する」というイメージを抱く方もいるかもしれませんが、それが間違ったマネジメントをしてしまう原因の大きな要因だと思っています。
私の経験、体験からすると、マネジメントは人を管理することではありません。もっとはっきり言ってしまえば、管理するという考え自体、マネジメントの本質と異なっています。
約20年、人材育成、人材開発やマネジメントに携わってきましたが、マネジメントの本質は、フラット(flat)マネジメントであり、立場や役職などに関係なく、人間として互いに尊重するという土台であると考えています。単なる平等という意味ではありません。私が提唱しているフラット・マネジメントにおける全職員参加型経営でも、多少の階層や役職、役割はありますし必要です。そうでなければ、組織として機能するのは難しくなります。
ドラッガーの述べているマネジメントは、言い換えればflatなマネジメントであると考えます。彼の考えるマネジメントとは、
- ・組織特有の使命を果たすこと。
- ・一人ひとりの強みを引き出し生産的なものとすること。
- ・その力を結集させ、社会貢献すること。
- 要するに、一人ひとりの個性の尊重、自己実現無くしてマネジメントの成功はあり得ない。
というものであり、全く異論はありません。
人間として互いの尊重の上でに成り立っているのが、マネジメントで、むしろ、ボトムアップすべきとすら聞こえます。
人間は、誰しも幸福を求めます。幸福になるために生きているし原動力にもなっています。一人ひとりの意識・能力を最大限引き出し、一人ひとりが自己実現し、幸福を得るようにすることが、マネジメントです。
そして、肝心の人材マネジメントとはどのようなものでしょうか?
それは、造語ですが、『プロデュース・マネジメント』。すなわち、一人ひとりが舞台(現場)で主人公として最高に輝くために最高の演出、プロデュースをするマネジメントのことです。マネジャーには、最高の演出家、プロデューサーとなることが求められるのです。
そのように大切な人材をマネジメントしていくことが、最高のパフォーマンスを発揮する組織体とすることができると確信しています。
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